免許を取る過程で必要な高速教習ですが、場合によってはシミュレーターのみで行う教習所があります。
「シミュレーターだけで大丈夫なの?」「実際の高速道路と大きく違うところがあるのでは?」など、こんな疑問を持つ方はたくさんいらっしゃると思います。
そこで本記事では、シミュレーターを使った高速教習について、免許取得後もそのまま高速道路を走行しても問題ないのか、不安な場合はどうしたらいいのか、について解説します。
シミュレーター教習に不安を持っている方は、不安解消に役立ててみてくださいね。
そもそもシミュレーター教習とは?
シミュレーター教習とは、ドライブシミュレーターで行う教習のことです。
ドライブシュミレーターは、画面上で運転体験が出来るもので、高速教習の他にも「急ブレーキ」 「危険を予測した運転」「特別項目」などの教習で使用されています。
実車では体験することが難しいことなどを疑似体験できるように作られています。
特に「危険を予測した運転」では、人が急に飛び出してくるような危ない場面を体験できるので、実際に車を運転する前に経験しておくと役立ちますね。
シミュレーターを使った高速教習は一般的?
高速道路が近くにある教習所では実際の高速道路で教習を行います。
一方、近くに高速道路が全く無い場合や、暴風雨や豪雪で高速道路を運転するには危ない場合にはシミュレーターを活用して高速教習を行います。
また、高速道路まで行くのに混雑が予想されるケースや、高速道路が混雑しやすく初心者が運転するのには危険なケースもシミュレーターを使用することが多い傾向があります。
特に都内の場合、高速教習の場所はどうしても首都高がメインになるため、都市部ではシミュレーター教習を行うことが多いのです。
「この教習所はシミュレーターだから他の場所が良いな」と思っても、近隣の教習所は同じ方針を取っているはずなので、どうしても実際に高速道路を走行したい場合は、合宿免許を選ぶことも考慮に入れると良いでしょう。
シミュレーターによる高速教習のメリット
シミュレーター教習のメリットは以下の通りです。
- 時間が短くて済む
- 危険場面が体験できる
- 天候に左右されない
- 実際の車より緊張しない
- 自分や他の人の運転を観察できる
一つひとつ詳しく見ていきましょう。
【メリット1】時間が短く済む
まず、実際に高速道路まで行かなくて済むので時短になります。
教習生1人当たりの走行距離は概ね15㎞ですが、シミュレーターだとおよそ20分弱で出来ます。
渋滞も無いので、予定よりも時間がかかってしまうこともありません。
【メリット2】危険場面が体験できる
シミュレーターでは高速道路で起こりえる危険な場面を体験することができます。
例えば、インター付近の急な割り込み、雨天時のハイドロなど、実際の高速道路を走る前に体験しておきたいものが用意されています。
【メリット3】天候に左右されない
教習予定の日に台風が来たり、吹雪で高速道路が閉鎖になったりした場合、やむを得ず延期になります。
また予約を取り直さなくてはなりませんし、その分卒業まで時間もかかります。
シミュレーターなら天候に左右されることはないので、予定が狂うことがありません。
【メリット4】実際の車より緊張しない
やはり、シミュレーターなので実際の車よりも緊張せずに運転することができます。
実際に高速教習をするとなると、路上教習とは違い、80キロ以上というスピードを出す訳ですから、緊張する人がほとんどだと思います。
また、周囲もスピードを出しているので、いきなりは怖いと感じる人もいると思います。
シミュレーターであれば、そういった緊張がないので、シミュレーターから高速教習を始める安心感もメリットの1つと言えます。
【メリット5】自分や他の人の運転を観察できる
シミュレーター教習は、複数人で行う教習のため、他の教習の運転を観察することができます。
自分と違う場所、相手の良いところを吸収できる良い機会になります。
また、録画・再生プログラムもついているので、自分の運転を客観的に見ることもできます。
運転している時は気づけないことも、客観的に見ることで新たな発見があるかもしれません。
シミュレーター教習のデメリット
シミュレーター教習のデメリットは以下の通りです。
- 画面酔いする
- ゲーム感覚でやってしまう
- リアルな感覚を得られない
一つひとつ詳しく見ていきましょう。
【1】画面酔いする
3Dの流れる映像に、たまに酔ってしまう教習生がいるようです。
実際に運転する時にそんなことは起きないので、シミュレーター教習特有の現象と言えます。
せっかくの教習で気持ち悪くなるのは残念なことですが、3D酔いやすい方は注意が必要です。
【2】ゲーム感覚でやってしまう
シミュレーターは一種のゲームに近いところがあります。
しかし、きちんと国に認められた教習なので、ゲーム感覚で行ってしまうと学びを得られなくなってしまいます。
真面目に行いましょう。
【3】リアルな感覚を得られない
やはりシミュレーターで行う運転と、実際の運転はことなるので、リアルな経験を得ることが出来ません。
高速道路でのスピード感と、高速を降りた後のスピード感の違いを感じられないのは大きな経験不足とも言えるでしょう。
シミュレーターだけで、免許を取ってから実際に高速道路を走行しても平気なのか、不安になる方もいるようです。
シミュレーター教習だけで本当に高速道路は大丈夫?
「実際大丈夫なのか?」という疑問が本音だと思いますが、シミュレーター教習は法令で定められているものですし、免許があるので法的には問題ありません。
最近のシミュレーターはリアルですので、再現度もしっかりしています。
ただ、免許を取ってから運転する方にとって、シミュレーター教習だけは不安しかありません。
そこでおすすめなのが、免許を取得してから「高速教習」を受けることです。
「アフターフォロー教習」の一つとして用意している教習所が多いと思います。
もし、シミュレーター教習後の高速道路走行に不安を感じるのであれば、そうした教習を利用して、実際の高速道路での教習を受けると良いでしょう。
卒業後に高速道路教習を受けられる教習所がおすすめ
シミュレーターを使った高速教習について、免許取得後もそのまま高速道路を走行しても問題ないのか解説してきました。
高速道路をシミュレーター以外で走ったことがなくても、免許があれば高速道路の走行は法律的には問題ありません。
ただし、運転技術に不安がある場合は、卒業後に高速道路教習が受けられる、アフターフォローがしっかりした教習所を選ぶことをおすすめします。
また、合宿免許で高速教習が受けられる教習所を選ぶのも一つの方法です。