「運転免許を取りたいけれど、教習所の教官は怖いと聞いてためらっている」「教習所に通っているけれど、教官が怖くて行きたくない」などとお悩みの方は多いのではないでしょうか。
教習所の教官は「怖い」というイメージが強いですし、実際にも怖い(厳しい)教官もいるようです。
そこでこの記事では、なぜ教習所の教官は怖いと思われてしまうのか、また実際に厳しい理由は何なのか、そして厳しい教官に当たった時の対処まで、ご一緒に見ていきたいと思います。
教習所の教官が怖いと思われる理由
教習所の教官は怖いと思われてしまう理由は、いくつかあります。
ここでは、主に口コミなどで挙げられる理由について見ていきます。
1.口調が厳しい
教習所の教官には、口調が厳しい人が多いです。
特に技能講習では、小さなミスでも、その都度厳しい口調で注意される、ということがよく見受けられます。
普段から厳しい口調の人に慣れていない人は、これだけでも「怖い」と感じてしまうでしょう。
ですが、この厳しさには、後述する理由がきちんとあるのです。
2.いきなり補助ブレーキを踏む
技能講習で、誤った操作や危ない運転をすると、教官は助手席にある補助ブレーキを踏みます。
これを踏まれると、車が急停車しますので、これを「怖い」と思う人もいるようです。
ただ、教官が補助ブレーキを踏むのは、よっぽど危険がある時です。
そのため、補助ブレーキを踏まれない方が、別の意味で怖い思いをするかもしれません。
3.怒鳴ったり怒ったりする
教習所の教官の中には、指導する時に声を荒げたり、怒鳴りつけたり、怒ったりする人がいます。
これは、子どもが命にかかわるような危ないことをした時に、親が怒って声を荒げるのと同じと言えます。
教習生に安全運転をして欲しいと思うがゆえに、本当に危ない時には声を荒げてしまう場合があるのです。
4.年配の男性が多い
教習所の教官が怖いと思われる理由の一つには、教官に年配の男性が多いこともあります。
教習生は、若い人や女性も多いので、年代や性別のギャップから、教官の側が厳しくなったり、教習生の側が緊張してしまって怖く感じてしまったり、ということがあると考えられます。
声が太くて大きいと、それだけで怖いと感じてしまう人もいるようです。
もともと「怖い」と思っていると、よけい怖く感じてしまうというのもあるでしょう。
教習所の教官が厳しい理由
以上、教習所の教官が怖いと思われてしまう理由を挙げましたが、「怖い」と思われてしまうほど厳しいのには、実はれっきとした理由があります。
ここでは、その理由を説明していきます。
1.公安委員会の指導方針
教習所の教官になるためには、「指定自動車教習所指導員」の資格を取る必要があります。
この資格を取得するには、各都道府県の公安委員会が定める教養科目を受講し、公安委員会の研修を経て、指導員審査を受けなければなりません。
この時、公安委員会の教育と指導方針で、教習生に安全運転をさせるために厳しく指導することが義務付けられます。
したがって、教官は教習生にある程度厳しく指導しないといけないことになっているのです。
2.安全運転の意識を高めるため
教官の使命は、教習生の運転に関する知識や技能を短期間で向上させることであり、卒業後も教習生に事故を起こさない安全運転マインドを身に着けてもらえるように指導する責務があります。
そのため、間違ったことや危ないことなどは、多少厳しい言い方になってでもはっきり伝えなくてはいけないのです。
車の運転でミスがあると、人の生死にかかわる重大な事故が発生する恐れがあります。
教官が厳しく指導するのは、特に危険な運転や問題のある運転をしたり、運転に集中していなかったり不真面目だったりする教習生に対してです。
このまま免許を取ったら危険だと思うからこそ厳しい指導になるのです。
また、安全なドライバーというのは、運転中に何があっても動揺しないメンタルを持ち、どんな時も平常心で運転できる人を指しています。
そのため、教官は敢えて隣で厳しく指導し、強いメンタルを育てるよう訓練している場合もあるようです。
厳しい教官に当たった時の対処
教習所の教官が怖いと思われるのには理由があることがわかりました。
とはいえ、厳しい教官に当たってしまうと、へこんだりめげたりしてしまいますよね。
そのような時には、どのように対処すればよいのでしょうか。
ここでは3つのポイントをお伝えします。
1.礼儀をわきまえる
1つ目は、挨拶や返事などをはきはきと明るく元気にすることです。
また、教官との会話では、言葉遣いに注意しましょう。
礼儀をわきまえた真面目な態度で接することで、前向きに頑張っている印象を与えることができます。
「やる気のある生徒」と思われれば、無駄な怒りを買うことも少なくなるでしょう。
2.指導には素直に従う
2つ目は、指導や指摘を受けた時は、素直に従うことです。
教官は、教習生が卒業後も安全運転できるようにするために指導しています。
その時に口答えされたり言い訳されたりすると、教官の側もムッとしてしまうでしょう。
素直に指導に従って運転を改善することで、教官に与える印象は確実に良くなります。
そして、指導に従って上手く運転できた時は、「ありがとうございます!」と感謝を伝えましょう。
3.一生懸命取り組む
教習生は運転が下手で当たり前です。
上手に運転しようと思うよりは、一生懸命取り組んでいる姿勢を見せる方が、教官の側も教える甲斐があります。
教習内容を予習復習するのも効果的です。
下手でも一生懸命にやっていることが伝われば、教官の態度も自然と良くなるでしょう。
教習所の教官は怖いのが当たり前!
以上、教習所の教官が怖いと思われる理由、実際に厳しい理由、厳しい教官に当たった時の対処を解説してきました。
教官が厳しく指導するのには、教習生に安全運転をして欲しいからだと思えば、一定怖いのが当たり前とも言えます。
ただし、あまりにも理不尽に怒られたり、暴言や暴力を振るわれたり、パワハラやセクハラがあった場合には、すぐに教習所の窓口や外部の相談機関、公安委員会などに相談しましょう。
教習生も教官も、お互い気持ちよく教習できるといいですね。